すべては未来へつなぐ資源、星野エリアのZERO活動

2026/08/17
すべては未来へつなぐ資源、星野エリアのZERO活動

お盆が過ぎ、夕暮れの風にほんのりと秋の気配が混ざりはじめる頃。軽井沢星野エリアは、賑やかな夏のピークから、ゆっくりと落ち着いた時間へと移り変わっていきます。
世界的にサステナビリティを考える9月(SDGs月間)をひかえたこのタイミングで、私たちが大切にしている「自然環境を守り、巡らせる取り組み」にスポットを当ててみます。

星野エリアの環境活動には、エネルギーの自給自足を推進する「EIMY」、野生動植物の調査研究や保全活動、エコツアーを行う「ピッキオ」、そして廃棄物をゼロに近づける「ZERO活動」の3つの柱があります。今回は、星野エリアが長年取り組んできた「ZERO活動」のいま、そして皆さまとともに育む循環のストーリーをご紹介します。

ZERO活動は、ゼロエミッション(廃棄物の単純焼却・埋め立てがゼロの状態)の達成を目標に、1999年に始まりました。2011年には、ゼロエミッションを達成し、現在まで維持しています。私たちは、ここで役目を終えたモノたちを「ゴミ」とは呼ばず、未来へつなぐ「資源」と捉えています。地域の環境負荷を最小限に抑えながら、その循環のプロセス自体をお客様や地域の皆さまへ「価値」として還元することを目指した取り組みを行っています。

食と自然の心地よいループ

分かりやすい取り組みのひとつが、「食品資源の堆肥化」です。

星野リゾートが運営するエリア内の各施設から出る食品資源は(※)、廃棄することなく近隣の牧場へ持ち込んでいます。そこで時間をかけて、栄養豊富な「堆肥」へと生まれ変わります。水分を充分に切る、堆肥化しない異物の混入を防ぐ、といった運営上の注意点がしっかりと守られているか、厨房では担当者が目を光らせています。

出来上がった堆肥は、農家さんの畑で活用され、豊かな農作物を育む土壌となります。星野エリアの施設内では、この堆肥で育んだ酒米を原料とした日本酒を提供することもあります。できるところから一歩ずつ、地域の中で「美味しく循環させる」心地よいループを育てています。
(※ハルニレテラス内のテナント店舗を除く、星野リゾート運営施設が対象)

使い終わりにしない、星野温泉 トンボの湯での試み

資源の排出を減らすだけでなく、お客様の体験価値にもつながることで、持続可能な取り組みになると考えています。日帰り温泉「星野温泉 トンボの湯」では、アイデアとデザインで資源を再生させています。

秋の風物詩である「りんご湯」。役目を終えたたくさんのりんごは、スタッフの手で「りんご土(堆肥)」へと姿を変えます。完成した土は地域の方々へ配布したり、寄せ植えワークショップで使用したりと、新しい体験としてお届けしています。ご自宅へ持ち帰っていただくことで、家庭のガーデニングの中でも循環が続いていきます。

また、長年使われて味わいの出た風呂桶や、役目を終えた入口の暖簾は、丁寧にリメイクし、湯上がりにくつろげる『湯上がり椅子』として再生させました。地元の木工所にご協力いただいています。

訪れるすべての人と、巡りを未来へ

私たちはこれからも、100%のリサイクル率を維持するにとどまらず、排出する資源そのものを最小限に抑えていく努力を続けていきます。そして、ただ減らす・循環させるだけでなく、その取り組みのプロセスの中からお客様や地域の方々に喜んでいただける「新しい体験や価値」を生み出し、還元していくことを目指します。

温泉で癒やされ、散歩を楽しみ、「りんご土」を自宅へ持ち帰る。そんな思い思いの時間が、地域の自然を守る循環に繋がっています。ぜひ湯上がり椅子に腰掛け、小さな循環のストーリーを感じてみてください。これからも、皆さまと心地よい巡りを育てていけることを楽しみにしています。